【信仰の対象と芸術の源泉】世界文化遺産『富士山』

2013年6月22日に、関連する文化財群とともに世界文化遺産に登録された『富士山』。

静岡県と山梨県にまたがり、フィリピン海プレート・ユーラシアプレート・北アメリカプレートという3つのプレートの境界域に位置します。

日本三名山(三霊山)・日本百名山・日本の地質百選に選定され、その優美な風貌は『日本の象徴』として世界に広く知られています。

※ちなみに、鹿児島の『桜島』も日本の地質百選に選定されています。

今回はGWに山梨県の河口湖に行ったので、富士山について簡単にご紹介します。

富士山の由来

『富士山』の由来は、昔から地域や書物によって色んな表記があるのでこれ!と言った説はありませんが、有名な説をピックアップしました。

①不二山&不尽山

古い古文献によると、他に比べようがない”二つは無い山”という意味で「不二山」、山の頂に一年中雪が絶えないという意味で「不尽山」と呼ばれていました。

②竹取物語

「竹取物語」は、あの「かぐや姫」が登場する日本最古の物語とされ、かぐや姫と結ばれなかった帝が「かぐや姫のいないこの世では永遠の命など必要ない」と言って、かぐや姫からもらった不老不死の薬を燃やしに行く際に、この山を「不死山」と名付けたと書かれています。

他には、帝が不老不死の薬を燃やす際に、兵士を大勢連れて登ったことから、この山を「富士山(士に富む山)」と名付けた説もあります。

③福慈岳&福寿山

最も古い記録では『常陸国風土記』における「福慈岳」という表記で書かれています。

また、めでたい名前がなまって「福寿山」という表記もあります。

標高

富士山は標高【3,776 m】です。

※桜島は標高【1,117 m】なので、桜島の約3倍くらいです。

富士登山

毎年7月1日の山開きから9月上旬の山じまいまでの期間に登山ができますが、期間外は、原則禁止されています。

表富士と裏富士

富士山は、一般的に静岡県から見た富士山を『表富士』、山梨県からは『裏富士』と言います。

ご当地「富士山」ナンバー

2008年11月4日からご当地ナンバーとして、静岡県と山梨県の5市4町4村を対象とした、「富士山」ナンバーが施行され、2県にまたがるナンバーは珍しいです。

富士山も桜島と同じ活火山

宝永大噴火以来300年にわたって噴火を起こしていないこともあり、休火山(長く活動をしないでいる火山)と思われがちですが、特に2000年以降に富士山の周辺地域の地震が頻発しており、いつ噴火が起きてもおかしくないと言われています。

忍野八海

天然記念物である「忍野八海」は、富士山の伏流水に水源を発する湧水池です。

富士山の雪解け水が地下の溶岩の間から数十年の歳月をかけてろ過され、湧水となって8か所の泉をつくっています。

国指定の天然記念物・名水百選、県の新富嶽百景にも指定されています。

2013年には「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として世界文化遺産に登録されました。

名水もそうですが、何と言っても!

ここからの富士山まで遮るものがなく視線が通り、周辺に点在する歴史を感じさせる茅葺屋根が、より一層情景豊かな眺めになっています。

吉田うどん

吉田のうどんは山梨県富士吉田市及び同市を含む山梨県郡内地方を中心として食べられている郷土料理のうどんです。

硬くてコシが非常に強く太麺が特徴で、歯でしっかり噛み切らないといけないので顎が鍛えられます。

しかし、中には柔らかく茹でる店もあるそうです。

富士山の湧き水で作られた麺を噛むたびにだし汁と麺の旨味が溢れ出てくる一品となっています。

実際に行ったお店はこちら↓

ぜひ、皆さんも一度日本を代表する世界遺産『富士山』を間近で体感してみてはいかがでしょうか。